ためしてガッテン
「骨粗鬆症」は日本の高齢化社会で無視できない病気のひとつです。
いままでの骨粗鬆症治療は飲み薬によるものが主で、効果にも時間がかかっていました。
しかし、骨粗鬆症は生活習慣を見直すことでも予防ができます。
今回は、いまからできる骨粗鬆症を予防する方法などをお話ししましょう。
骨粗鬆症の原因とは?
画像引用元:http://sinia7.jugem.jp/?eid=37
正常な骨は骨の吸収と形成のバランスが保たれていますが、骨の吸収が形成を上回ってしまうのが 骨粗鬆症の原因です。
全体の90%を占めているのが、閉経後の女性と65歳以上の高齢者です。ただ、高齢者だけが急に病気になるのではなく、30代から40代の方にも多くの予備軍がいるようです。
骨密度というのは年齢と共に減少していきます。驚くことに女性のピークは18歳で、40代半ばまではほぼ一定を維持し、50代前半で低下します。
減少する原因は女性ホルモンの減少と腸管のカルシウム吸収率の低下、ビタミンD生成の働きが弱くなることなどが挙げられます。 他にも食事量や運動量の減少も関係してくるとのこと。
女性に多い骨粗しょう症ですが、閉経後の女性に特に多く見られます。これは女性ホルモンのエストロゲンの分泌が減少するからと考えられます。
エストロゲンは骨の新陳代謝に関係し、骨吸収をゆるやかにします。これによりカルシウムが溶け出すことを防いでくれます。なのでホルモン分泌が減少すると急激に骨密度が減ってしまうのです。
無理なダイエットをすると栄養不足が起こり、骨粗しょう症の原因になります。中でも成長期は特に大切な時期で、この時期にダイエットをすると将来の骨密度に影響を及ぼしてしまうほど。
他にも運動不足も注意です。骨というのは負荷がかかることで細胞が活性化し、強くなります。また、喫煙やお酒の飲み過ぎも骨粗しょう症の原因になります。
日々の生活習慣が影響しますので、一度見直してみるのも必要ですね。
特定の病気、薬が原因となることもあります。代表的なものは副甲状腺機能亢進症などによる内分泌疾患や関節リウマチ。生活習慣が原因となり糖尿病などになります。
骨代謝に必要なホルモンが不足したり、骨を作る上で必要な細胞が異常を起こすなどして骨密度が減少します。 薬の副作用での代表的なものはステロイドの長期服用なので注意が必要です。
やせ型・母親の骨密度に注意!
40代の10人に1人は骨粗鬆症予備軍だそうです。その中でも、やせ形の方や自身の母親が発症したかどうかで予備軍の有無がわかります。
やせ型の方に多いのは、脂肪が少ないので体重が及ぼす骨への負荷が少ないこと。また、骨を強くする作用のある女性ホルモンが少なくなるためです。また、自身の母親の発症で、自身も骨密度が低くなりやすい体質かもしれないということを知る目安になります。
骨粗鬆症の検査方法について
■問診
まずは問診を行う必要があります。現状で気になる点だけでなく、閉経した時期や病歴、生活習慣などなど、さまざまなことに答えてもらいます。これにより大切な手がかりが得られるのです。
■骨密度検査
実際に検査をするとなるとこの骨密度検査を行います。骨の強さを判定するもので、骨中のカルシウムやミネラルを測定します。若い人の平均値に比べて自分がどれくらいの骨密度なのかを%表示されるのです。
■レントゲン検査
レントゲン検査は主に胸椎や腰椎になります。骨折、変形などを調べ、骨粗しょう症のサインを確認する為に行います。他の病気と区別する際にも必要となります。
■身長測定
実は身長測定も指標となります。25歳の時の身長と比較してどれくらい縮んだのかを見ます。
■血液・尿検査
骨代謝マーカーといって骨自体の新陳代謝を調べます。血液や尿で検査することが可能です。これは骨折の危険性なども判断が可能とのこと。他の病気と区別する際に、レントゲン同様行われる検査となります。
予防になる食べ物と避けたほうが良い食品は?
画像引用元:http://www.skincare-univ.com/article/010995/
骨粗鬆症を予防するには、やはりカルシウム摂取です。1日あたり700mgの摂取が理想です。目安としては、
・豆腐 580g(2丁)
・いわし 538g(10尾)
カルシウムの吸収を助ける、ビタミンD、Kと一緒に摂取すると良いです。きのこ類、豆、ホウレンソウの同時接種がおすすめです。
では逆に、避けた方がいい食品は知っていますか?骨粗しょう症を防ぐためにも、控えた方が良い食品もに把握しておきましょう。
- スナック菓子
- インスタント食品
- アルコール過多
- カフェインの過剰摂取
骨をもろくしないためにも気をつけたいですね。これらを控えることは美容にも良いのでぜひ実行してみてください。
骨粗鬆症でいままでの生活が一変なんてこともあるかもしれません。自由に体を動かせないのは辛いものです。気が付いた時からすぐに始めるのがおすすめです。少し食事を意識するだけで将来の元気な生活につながってくると思います。