体の悩み
最近増えてきているという手首の痛み。ひと昔前は手を酷使する人が手首の腱鞘炎を患っていたのですが、近頃はそうではないようで、NHKの健康番組『ガッテン』でも紹介されました。
最近の手首の痛みは、ごく普通のサラリーマンや主婦、学生などにも見られるんだそうですよ。
その原因ともなっているのが「スマートフォン」。今やスマホは生活の必需品とも言えます。ん~、これは気になりますね~。詳しくは続きでご紹介!
手首の痛みは親指が原因!?
手首の痛みの原因はいくつか考えられます。例えば料理や家事などで手首に負担がかかり、それが蓄積して痛みとなって現れます。他にはテニスや野球などの手首を使うスポーツや、更年期や出産後の女性にも多くみられます。これも赤ちゃんを抱っこしたり、長年の疲労が蓄積したりすることで起きます。
そして、今回『ガッテン』で紹介された中で気になるのは、スマホやパソコンの使いすぎです。仕事やプライベートでスマホを使うことが増え、痛みになっているというのです。
その理由はなんと「親指」の使いすぎなんだとか。親指というのは開くときに手首を通っている腱(けん)を使うのですが、親指を使いすぎると腱鞘炎になってしまうんですよ。親指と手首って大きく関係しているんですね。
手首の腱鞘炎のチェック方法は?
手首の痛みといっても捻ったことによる痛みもありますし、一概に全ての痛みが腱鞘炎というわけではありません。
その痛みが親指を使いすぎたことによる腱鞘炎なのかを簡単にチェックする方法をご紹介します。もしチェック中に強い痛みが出るようであればすぐに中止してくださいね。
【チェック方法】
- まず親指を曲げましょう。
- 親指以外の4本の指で軽く親指を握ってください。
- 親指を上にして、手首を小指側に軽く曲げましょう。
この時に手首に強い痛みがあれば手首の腱鞘炎の可能性が高いといえます。病院で診てもらってください。もし筋肉が引っ張られる感じ、ごく軽い痛みの場合は問題ありませんので安心してくださいね。
痛みが続く時に考えられる病気とは ?
手首の痛みが続くとき、腱鞘炎を含む4つの考えられる病気をご紹介します。もしいずれかに該当するようであれば病院へ行きましょう。
①腱鞘炎
腱鞘炎とは、腱鞘という部分に痛みを伴う病気で、腫れを伴うこともあります。腱鞘炎は誰にでも起きる病気です。
・TFCC損傷(三角線維軟骨複合体損傷)
この病気は小指と手首の付け根にあたる部分にあるじん帯の損傷が原因で起きます。このじん帯はサスペンションのような役割があり、ここを損傷すると手に力が入らない、外側に向けると痛いといった症状が出ます。テニスや野球などのスポーツをする人に多く見られます。
・ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)
ドケルバン病は親指の付け根の腱鞘炎です。手首だけでなく親指自体にも痛みが出るようです。妊婦さんや更年期の女性、スマホとよく使う人に多いとされています。
②キーンベック病(月状骨軟化症)
手首にある軟骨に覆われた骨(月状骨)が壊死し扁平化する病気です。パソコンなどで手首を酷使する人に多い病気で、関節が腫れて痛みを伴い、手に力が入らないといった症状が出ます。
③ガングリオン
関節には関節を守る関節包というものがあります。手首の関節包にゼリー状のものが溜まってコブのようなものが出来ます。はっきりとした原因はまだ分かっていないようで、その大きさも米粒のように小さいものからピンポン玉のように大きくなるものまであります。
大きくなると関節や血管などを圧迫するので痛みが強く現れます。自然治癒することもありますが、大きくなると手術しなければならないこともあります。
④リウマチ
リウマチによる痛みの場合、リウマチの初期症状として考えられます。手首だけでなく、指などにも腫れや痛みが出ることも。痛みが出るときは主に寝起きや体を動かしていないときに多いとされています。
手首を守るコツについて
手首が痛いときに、ガッテンで放送された「手首を守るコツ」を覚えておきましょう!まず痛みが出るとつい揉んでしまうのですが、腱鞘炎だとしたら揉むことは逆効果になります。ダメージがさらに加わり悪化する可能性があるのでやめましょう。
・スマホを使う時
親指で操作するときに痛みが感じるのであれば人差し指を使うようにしましょう。少し親指を休ませてあげることが大切です。
・パソコンを使う時
パソコンを使う時はキーボードの手前側にタオルをひくことをオススメします。そこに手を乗せて操作するだけでも親指の負担が軽くなり、腱の緊張緩和にも繋がります。
もし痛みが強かったり長引いたりと症状が酷いときは、整形外科で一度診てもらいましょう。病院ではサポーターを使ったり痛み止め注射などで治療していきます。
時間があるときなどふと気づくとスマホを見ていたりしますよね。知らず知らずのうちに親指に負担をかけてしまっているんですね。負担が蓄積すると痛みになります。
ちょっと今日はスマホ触りすぎたかな?と思ったら別の指で操作する、またはスマホの使用を減らすなどの対策を取るようにしましょう。