ためしてガッテン金属アレルギーについて
可愛いピアスを購入してつけていると何だかかゆい…。ネックレスをすると毎回赤くなる。なぜか指輪をしている方の手が荒れている。こんな経験はありませんか?これ、もしかしたら金属アレルギーかもしれませんよ。
日本人では10人に1人の割合で発症しているらしく、珍しくないアレルギーです。今回は金属アレルギーの原因や症状、治し方についてまとめてみました。
金属アレルギーの原因は?
時計やネックレスをつけた状態で汗をかくと、汗の塩分や弱酸性の性質などにより金属が溶け出します。溶け出した金属は小さな粒(イオン)になり、肌にしみ込みます。
さらに、私たちの皮膚にいる常在菌など何らかの菌が金属と一緒に体内に入ると、体の警備をする係である白血球が菌と戦い始めます。すると活性化した白血球は一緒に入ってきた金属も敵と認識し、攻撃を始めてしまうのです!!
これが、金属アレルギー体質になる原因です。傷があるときは菌が入りやすいので、傷がある部分には金属をつけない方が良いでしょう。
金属アレルギーの症状について
■銀歯
歯の治療で銀歯をつけることはよくあることですが、実は銀歯でも金属アレルギーは発症します。他の場合と違って、口の中以外の触れていない場所にも症状が現れるので気付かないことも多いようです。
主な症状は口内炎や口角炎、口腔扁平苔癬といったものが多いのですが、掌蹠膿疱症といった手の平に膿疱がたくさん出来る場合もあります。
■ピアス・指輪・ネックレス
主な症状はかゆみやかぶれ、熱を持って腫れるといったものです。酷くなると膿が出ることもあるので異変を感じたらすぐに外しましょう。
■顔
何だか顔がかゆい。そんな症状も金属アレルギーの可能性があります。直接肌に触れていなくても、汗などがアクセサリーに付着すると体内にアレルギー物質が取り込まれて症状が出てきます。
■手
赤く腫れたり、湿疹が出ます。かゆみを伴うことが多く、酷くなると膿が生じることもあるので注意しましょう。 金属アレルギーはすぐに症状がでることもありますが、3~4日経ってから症状がでることも。肌にかゆみや湿疹が起こることが多いです。
全身型金属アレルギーとは?
金属アレルギーには、金属が直接触れていないのに背中や手足などにかゆみや湿疹が出る「全身型金属アレルギー」とよばれる症状もあり、歯の金属などが腐食することにより金属が溶け出し、それがアレルギーの原因になることも!!歯みがきをしっかりして口の中を清潔に保ちましょう。
ただし、全身型金属アレルギーの原因は歯科金属だけではありません。気になる方は、歯科や皮膚科などでご相談くださいね。
金属アレルギーの予防法は?
金属アレルギーを予防するには、
- 汗をかいたら金属をはずす
- 金属が触れる場所を清潔に保つ
- 傷がある部分は金属と触れないようにする
- きちんと歯磨きをする
などが大切です。
金属アレルギーの対処法や治し方
もし赤くなったり、かゆみが出たときはアクセサリーを外して清潔にしましょう。そのままにしておくと悪化する恐れがあるので危険です。
抗菌力の弱い石鹸で洗い、しっかりと洗い流します。消毒は刺激が強いのでやめましょう。
症状が軽い場合は薬を塗ってしばらくすれば落ち着きます。 かゆみが治まらないときは冷やすと軽減されます。保冷剤をタオルで巻いて患部に当ててみてください。
すでに金属アレルギーを発症している方は皮膚科でパッチテストを受け、原因を特定しましょう。原因が特定できたら、原因となっている金属には触れないようにすることが大事です。
金属アレルギーの検査方法や費用について
アレルギーといえば皮膚科ですが、全ての皮膚科で金属アレルギーの検査をしているわけではありません。アレルギーを専門に治療している病院などを探す必要があります。
<検査方法>
検査はパッチテストになります。背中などにアレルゲンを含ませたシールを貼って症状の有無を確かめます。約18種類の金属で検査します。
<費用>
保険適用になりますのでだいたい900円程度となります。
まとめ
金属アレルギーは赤くなるだけならまだしも、痒みを伴うととてもつらいですよね。含まれる金属によって症状が出る出ないがありますので、一度検査してみるのがおすすめです。
どの金属に反応するのかが分かっていると対応出来るようになりますよ。