最近耳にすることも多い「逆流性食道炎」。
食べ物を食べると胃に運ばれ消化されます。この時に分泌されるのが胃酸です。この胃酸が何らかの理由で胃の入り口から出てしまうのが逆流性食道炎です。
いったいどのようにして症状が起きてしまうのでしょうか。少し詳しく見てみましょう。
逆流性食道炎が起こる原因は?
そもそも胃は特別な粘膜で覆われているので酸による影響は受けません。ですが、食道にはその粘膜がありません。よって逆流した胃酸が食道を指摘し、胸焼けなどの症状が現れます。
主な原因としては食文化の変化が考えられます。近年この病気に悩まされる人は大変多いのですが、戦後の食事の変化が影響しているんだとか。肉食への変化、ピロリ菌の減少などによって胃酸が出る量が増えたから、とも考えられるんだそうですよ。
胃酸の逆流が起こす症状について
あれ?これって逆流性食道炎?普段とは何だか違う症状があると少し気になってしまいますよね。そこで胃酸が逆流することで起きる症状をピックアップしてみました。
- 咳がなかなか止まらない
- 歯が溶ける
- 中耳炎(難治性)
- 吐き気
- 喉に違和感
- 胃もたれ
- 胃の痛み
- げっぷをした時にすっぱい
- げっぷが増える(特に食後1~2時間)
胃酸が逆流すると上記のような症状が出るようですね。思い当たるものはありますか?
胃酸が逆流しやすい人の特徴とは?
胃酸が逆流するというのは普通では起きないことですが、起こしやすい人には特徴があります。次のうち、どれか一つでも当てはまるようなら食生活や生活態度の改善に心がけるようにしてください。
- 肥満体型
- 猫背
- 飲酒する機会が多い
- 食べ過ぎ
- ストレス過多
- 食後にすぐ横になる
胃酸を抑える方法やポイント
■食事でのポイント
食べ過ぎは禁物です。食事量は腹八分目にし、栄養バランスの取れた食事にしましょう。食生活を見直すとおよそ1ヶ月くらいで効果が出始めます。また、食べてすぐ横になるのもやめましょう。食後30分は我慢です。
■枕のテクニック
寝る時も少し意識してみましょう。寝る時は上半身を少し上げてみてください。上半身の下に10度ほどの角度をつけるのがいいんだそうです。畳んだ毛布や厚手のタオルなどでかまいません。
最近では専用枕もあるとのこと。こういったものを使って対策するのも一つの方法です。
胃食道逆流症の改善方法について
改善するには生活習慣や姿勢の改善はもちろんですが、プロトンポンプ阻害薬という胃酸を抑える薬を8週間使用します。
■効果があった場合■
胃酸の量が減少しても逆流が治ったわけではありません。ですので長期間 使用する必要があります。残念なことに、服用を中止した人のおよそ8割が半年ほどで嫌な症状がまた感じられるようになったとのこと。
再発を繰り返すと却って胃に負担がかかり、潰瘍や出血などの別の症状を発症することがあります。まれに食道腺がんになるケースもありますので、投薬治療はかかりつけ医と相談しながら進めましょう。
■効果がない場合■
プロトンポンプ阻害薬は種類があるのでいろいろ試してみる必要があります。また量や飲む時間でも効果が出る・出ないがあります。他にも胃腸の運動を活発にしてくれる漢方や、食道にアプローチする薬などもあります。
一つの薬で効果が出なかったと諦めるのではなく、自分に合ったものを探すことも大切です。
まとめ
逆流性食道炎は若い人にも多く見られるようになりました。あまりに症状が続く場合は病院で一度検査してみることをおすすめします。炎症が酷くなればその分治療にも時間がかかります。また放置することでもっと怖い病気に繋がることもあります。
ちょっと変かな?と感じたら一度病院で相談してみましょう。